会員者情報
企業名 | 株式会社CTD |
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所在地 | 鹿児島市鴨池新町5-6-602 |
電話 | 099-253-8355 |
名前 | 代表取締役社長 稲田 嵐 氏 |
インタビュー(貿易ニュース鹿児島2003,4月号掲載)
稲田社長は,今をときめく中国一の大都市上海出身の生粋の中国人である。
彼の興した「大陸貿易開発株式会社」(1995年設立)は、鹿児島でいま最も成長を続けている会社の一つである。
さて、稲田社長は、実は会社を興す前はマッサージ治療院を鹿児島で開院していたらしい。常連客には会社経営者も多く、中国出身であるが故に、中国との貿易について色々相談されることもたびたびだったらしい。中国との取引は大変だ,失敗した,どうしてもふみきれないという話である。
これが彼を転身させるきっかけになった。発展を続ける上海に親類・縁者・友人が多く、中国人の仕事に対する考え方がよく分かっていることから、日本企業との橋渡しにビジネスチャンスを見いだし、会社を設立した。「大陸」という名は、もちろん中国のことである。
会社の主な業務内容は,①中国企業の紹介や中国での委託生産の代行 ②中国への輸出③中国での合弁企業等設立の際の立地条件や合弁相手の紹介,現地のマネージメント等である。
今のところ、収益の柱は,ブライダル専門店や,飲食店等商業店舗の装飾用建築資材の中国からの輸入であるが,付加価値を付けるために東京の関連会社に有名デザイナーを雇い、そのデザインを,CADシステムのある中国の設計事務所で設計させて,さらに中国の工場で生産させている。色々な失敗もあったが,安い製品の輸入だけでは注文は来ない。付加価値をいかに付け、洗練された顧客のニーズにマッチさせるかが大事である。最近の取引先はほとんどが東京や大阪になった。
昨年は全国の銀行からの依頼も多かった。上海,広州,アモイ,泉州等にある現地中国企業視察ツアーを企画し、これを10回以上実施した。このほか,各種のセミナーでの講演も良く依頼される。先日は貿易協会共催の「中国進出セミナー」も講演した。 本社を鹿児島市与次郎に置き,東京支店は東京都台東区に、中国安徽省除州市にグループ関連会社として,最高品質の蜜蜂を生産する「日中合弁安徽蓮花蜂産品有限公司」を,上海には、市場のリサーチからコンサルティングまで行う「上海櫻島貿易有限公司」を設立した。
稲田社長は、月の1/3ずつぐらいをそれぞれ鹿児島、東京・大阪、そして中国で過ごす。健康には人一倍気を使う社長も、大忙しで、趣味のバトミントンやゴルフもあまりできない。
社長にとっては日本、中国どちらも自分を育ててくれた大事な「ふるさと」である。 どちらの国もともに成長していくようにしたいし、又その様にしていくこと自体が会社の信用力も高めてくれると思う。お互いにwin-winでないといけない。
日本人は中国人のメンタリティを考えずに言いたいことを全て言ってしまうため、商談がうまくいかなくなることが度々あるし,日本の技術者も優秀なのは分かるが、中国は中国のやり方で今までやってきたものを、全て変えて日本のやり方をさせようとするので、反発も大きくうまく動かず失敗することもよくある。
両方が納得するためにはそれなりのテクニックも必要であり,バランス調整能力が求められる。
最後に、鹿児島の発展は,若い世代の人たちにいかに海外を見てもらうか,海外ビジネスに興味のある若者をどうやって育てるかにかかっていると思う とのことでした。
(貿易ニュース鹿児島2003.4月号掲載)